フランスの文房具 |
『田中MAN』とは、曲がった事は大嫌いな、正義の味方に与えられた称号です。
いや、ブラボーとて、曲がった事は大嫌い。「不器用ですから。by高倉健」みたいな性格ですから、ちょびっとしか買って来なかったのにだって、ちゃ〜んと理由はあるんですよ。
まず第一。文房具は、ぜ〜っったい!日本製が性能が良いです。
日本ほど、消費者の多岐にわたるニーズに対して、ことごとく商品開発をし、それらの品質向上を突き詰めて行く国は他にないと思います。
次にデザイン。これも、日本は多岐にわたるニーズに対し、それに応えるという意味もありますが、何より、フランスには、文具メーカーは独占企業かっ!というくらい、どこに行っても、同じものしか売られていません。最初は「国営か?」と思ったくらいです。
たまに「お、可愛い!」と思うと『ミドリ』と書いてあったり、そうでなければ、『文具店』とは、むちゃくちゃ高級な紙とペンが売られているような、「創業100年」みたいなお店だったりするのです。大人の文化なんですね。
なので、「フランス製だ」ということだけで、質の劣った物を、高い金額でお売りするというのは、何だか「騙している」ような気がして、ブラボーの正義が許さんのです。文具は使う物ですからね!
でも、お店に並べてあると、楽しい気持ちになるかな、と思って少しだけ買って来た物が、写真のラベルシール。
左の2つは「ジャムラベル」です。真ん中のは、一応、雪の結晶らしきものが付いていて、「冷凍庫用ラベル」なのだそうです。
右の丸いシールは、使い方自由自在ですが、最近は、無地の紙に、こういった丸いシールをペタペタ貼って、「水玉模様」を作ったりするのが流行っていますが、日本では見かけない「微妙な」色の水色だったので、買ってみました。
こちらは、ふた付きボールペンですが、普通のボールペンの2/3くらいの長さです。
「ポケット用」として売られていました。
日本では、小さなスペースにも沢山字を書く事ができる、極細タイプがドンドン進化していますが、ヨーロッパでは、いつまでたっても、ボールペンは太字です。
一般的に、フランス人は「不器用」と言われています。文字は、太字ででっかく書く。このボールペンでは、そうなってしまうと思います。
つまりですね。
「フランスの文房具」を楽しもうと思う人には、その進化のない野暮ったさとか、変わらなさ。微妙な色合いや、日本の文具にはない不具合さなどに価値を見いだす「心」を持つ事が要求されるのです。
決して、粗悪品を売りつける為に「洗脳」しているのではありませんよ。
この価値は「見える人には見える」。「感じる人には感じる」ものですので。
それから今回は、ずっと探していた、「フランスの形の定規」を見つける事が出来ました。
これは沢山欲しかったのですが、2個しか見つけられませんでした。
左は雑貨売場で。右は、デパートの文具売場です。
この2つ、全く同じ物なのに、売られている場所で6ユーロ(約950円)も値段に差があったのです!
仕方がないので、2つを合わせて2で割った原価を元に売値を決めました。
この事が物語っているように、2軒の店を歩いても、2点しか手に入らない事もあるのです。しかも、こんなに値段が違う事もあるので、先に入った高い方の店で10点あったとしても大量買いする決断をする事も難しいのです。
ああ、毎日、言い訳ばかりしているようで、心が卑屈になって来ます。
正直者なんです。・・・不器用ですから。