深まる秋の夜に |
そういう言葉も、地球温暖化のこの世の中には、当てはまらなくなって行くのでしょうか。
でも、雨の一日を過ごし、早めに家に帰ると、なんだか長い夜が待っています。
やっぱり秋の夜は読書よね。
そう思って、451ブックスに「秋にふさわしい読み物をセレクトしてちょうだい」とリクエスト致しました。
宮沢賢治をたくさん持って来てもらったのは、ブラボーの趣味です。
開店以来、サルビアで埋め尽くされていた真ん中のテーブルが「本屋さんみたい」になりました。
「読む」だけでなく、本としても洒落たものを選んでくれていますので、持っていて楽しい、本棚の隅っこに、一冊並べるだけでも「何だか文学の秋してる」気持ちにしてくれるに違いありません。
宮沢賢治はブラボーの趣味、と申しましたが、実は読んだ事がございません。
「雨ニモマケズ」はこの人生に於いて、何度復唱したか知れないくらいに、心の中にあり、「ソウイウモノニ ワタシハナリタイ」といつも思っています。
でも、『銀河鉄道の夜』とか、『注文の多い料理店』とか、有名なのに、ちゃんと読んだ事がないのです。
本屋さんには必ずあるでしょう。図書館にだってあるでしょう。名前も知っているでしょう。
なのに、「手に取って読むキッカケ」ってなかなかないのが、こういう本だと思います。
Fabriqueのような小さい店では、わざわざ探す必要もなく、目に入ってくるでしょう。大きな本屋さんでは、手にも取らない、立ち止まりもしないかも知れないこの本の前で、立ち止まってしまう。
コレを出会いというのだと思います。
ブラボーもこの機会に、読んでみようと思います。