パリで食べたもの その2 |
しかし、パリでは、夕食用のバゲットを買ってお店から出て来た紳士もいきなりパンをちぎって食べるし、お昼時には、あの非常に食べにくいフランスパンで作ったサンドイッチを、当たり前のようにかじりながら歩いている立派な大人も沢山います。
だからブラボーも歩きながら食べる。パリに行くと、歩きながら食べてしまいます。
日本で、ブラボーがおにぎりを食べながら歩いていたら、すれ違う人はきっと、見ないふりをしてくれると思います。しかし、パリでは「ボナペティ〜(召し上がれ〜)」と声を掛けられます。
さて。
最初の写真は、しつこいほど登場している、ポワラーヌのショソン・オ・ポムです。
ショソンはスリッパ。ポムはりんご。 リンゴをパイ生地で包んだものです。
中のリンゴは、お店によってコンポートだったりジャムだったり。形も色々です。
この日のポワラーヌは予定外。ブラボーとしたことが、マルシェの曜日を間違えて、この界隈を散々歩き回ってしまい、気付いてガックリしてしまったので、「失敗を楽しいことに変える」力のある、大好きなこのパンを食べる事にしたのです。
今回のテーマは「歩きながら食べたもの」なんですが、コレは公園のベンチに座って食べました。
ポワラーヌは、リンゴのタルトも非常に美味しい、というか、要は形状が違うだけなんですが、とにかく繊細。
前歯が軽く触れるだけで、サクと、音も立てずに、溶けるようにパイ生地が口の中に入ってくるのです。
ベンチに座って食べていると、ハラハラと落ちたパイのかけらを目指して、ハトが怖いくらい集まって来ます。しかし、特にグロスなんて塗ってた日にゃあ、クチビルがパイ生地だらけになってしまうので、座って食べきってから、クチビルを元の体勢に戻す必要があるのです。
次に食べたのは、シュケットです。
伊藤まさこさんの娘のこはるちゃんが、モンジュ広場の近くのパン屋さんのシュケットが
割とどこのパン屋さんにもあるものらしいのですが、今回は、パリ1になった事のあるバゲットを買った、アルノー・デルモンテで見つけ「ここのだって、きっと美味しいはず」と思って買いました。
どんなものかと言えば。
要するに、何も入っていないシュー、です。
甘さは可愛らしい大粒のザラメのみ。軽い感じで、カスカスモシャモシャ、美味しくないことはないけど、ブラボーはコレはなくても生きていけるわ。
そしてこちらは、そのアルノー・デルモンテのお向かいにある「ローズベーカリー」のマフィンです。
バナナとフランボワーズのマフィンに、フランボワーズのアイシングと果実をひとつ。
ビジュアル重視で選びましたが、目を閉じて食べても、ちゃんと何が入っているのかがしっかりと分かる。
バナナのマフィンって、野暮ったい味になりがちですが、フランボワーズがそれをオシャレにしていて、とても美味しかったです。
この日は、全てベンチで写真を撮っている事でお分かり頂けるように、座って食べています。初日ですから、まだパリに馴染んでいないのでしょうか。
本当は、このテーマで最終日まで行く予定でしたが、力尽きたので続きはまた明日。